【1st review in twitter】パイナップル(の歯磨き粉)のような甘い香り。上あごにピリッとした酸味な刺激と同時に粉っぽいざらついた苦味と渋みが舌からノドに残る。軽い飲み口でビールとしては軽く飲め後味の長さが特徴的。
【追記】びーるマニアのみなさんの間では「大手さんがベルジャンホワイト出したぞ?!」とかなんとか話題のホワイトベルグさん。
ベルジャンホワイトと言っても様々な味の商品がありますので、何を基準にするかで大きく評価が分かれるところでしょうね。(SNSなどで感想を見る限り賛否両論に見えます。)
ボク的には「ビールっぽい味わいを残した小麦酎ハイ」といった印象でした。
これまで飲んできたベルジャンホワイトよりは酵母っぽさが弱いかなーと。
さて、そんなことを思いながら公式ホームページを見てみると、
1,000種類以上のビール銘柄数が存在するビール大国ベルギーで愛され続けるホワイトビール。その伝統の製法に学び、サッポロビールが贈る華やかな香りと爽やかさ溢れるホワイトベルグ。新ジャンルで登場。
1.本格的な味わい
ベルギー産麦芽仕様
上質なうまみがつまったベルギー麦芽を仕様。麦芽の旨味で、味わい豊かに。
小麦麦芽を一部使用
ホワイトビールに用いられる小麦麦芽が、きめ細やかな泡と爽やかな味わいを演出します。
2.コリアンダーシードとオレンジピールを使用
コリアンダーシードの種子で、フローラルな香りが特徴です。オレンジの果皮を乾燥させたオレンジピールの柑橘系の香りによって、味を引き締めています。(※オレンジピールには、マンダリンオレンジまたは温州ミカンを使用)
上面発酵
上面発酵酵母を使用することで、より存在感のある華やかな香りを実現しました。
(「公式>商品紹介」より。)
ツッコミどころはいくつかありますが、特に気になったのは「ホワイトビール」という表現ですね。
「ベルジャンホワイト」ではないんでしょうか?(ビアスタイルとしては「ホワイトビール」というカテゴリー表現は無いと思います。)
これだけの情報では「上面発酵酵母」が何の酵母なのかまではわかりませんね。
この場合の「ホワイトビール」は、「液体の色が白い」というニュアンスで使われているように感じますが、まあこの辺は「黒ビールと呼べるのはシュバルツだけ」論争に近いニュアンスになりそうなので割愛しておきますw
あと、銘柄くくりで言うならば、日本でも1,000種類は軽く越してるんじゃないかと。(スタイルなら微妙かもですが。)
また、ニュースリリースを見てみると、
サッポロビール(株)は、新ジャンル「サッポロ ホワイトベルグ」を2014年5月13日(火)に新発売します。
この商品は、近年人気が高まっているベルギービールの中でも、ホワイトビール(注1)に着目し開発しました。「ベルギー産麦芽」「小麦麦芽」に加え、伝統的なベルギーのホワイトビールの製法に学び、現在大手4社から発売されている新ジャンルでは唯一となる「上面発酵酵母」を採用し、スパイスである「コリアンダーシード」(注2)、「オレンジピール」(注3)を使用することで、洗練された華やかな香りと爽やかな味わいを実現しました。
パッケージデザインは、ビールテイストでは珍しい青緑色をメインカラーとし「新たな味わい」の登場感を演出し、裏のパッケージには商品特長を配することでお客様の期待感を醸成します。
当社は、ベルギーのホワイトビールのような味と香りを手軽に楽しんでいただける「サッポロ ホワイトベルグ」が、多くのお客様にご満足いただけることを願っています。
(注1)ベルギーではホワイトビールにコリアンダーシードやオレンジピールなどのスパイスを使用している。
(注2)乾燥したコリアンダーの種子で、フローラルな香りが特長。
(注3)オレンジピールには、マンダリンオレンジまたは温州ミカンを使用。
(「公式>新ジャンル「サッポロ ホワイトベルグ」新発売」より。)
「(注1)」は、「ベルギービールには必ずスパイスが入っている」のようにもとられそうな表現ですが大丈夫ですかね…。
ベルジャンホワイトの定義として「オレンジピールとコリアンダーと小麦」がよく語られますが、味わいを決定する部分にはベルジャン酵母の存在も欠かせないと思います。(ベルジャン酵母にも更に種類があるんでしょうけど。)
つまり、まとめると「ローストの浅い大麦と、小麦と、コリアンダーシードとオレンジピールを使用した上面発酵発泡酒」であり、「ベルジャンホワイト」であるとは書いていませんね。
さらに、読み込むと、
9.コンセプト
ビール大国ベルギーのホワイトビールのような味と香りを家で気軽に楽しめる新ジャンル。ベルギー産麦芽を使用した上質なうまみ。
ベルギーのホワイトビールに伝統的に用いられるコリアンダーシード、オレンジピールを使用。リラックス、リフレッシュに最適な洗練された華やかな香りと爽やかな味わい。
ちゃんと「ビール大国ベルギーのホワイトビールのような」と書いています。
あくまで「ような」なんですね。
SNSなどで「期待はずれ」的な評価を下している人たちはたぶん、深めの「ベルジャンホワイト」の味わいを期待して飲んでいたのではないでしょうか?
確かに「(深めの)ベルジャンホワイト」としてこれを出されたらどうでしょうね?
ベルジャンホワイトというよりは、変わり種のサワーエールみたいなものとして飲んでいたら印象も違っていたかもしれません。
ですが、「なんか白い色の新しい味の発泡酒が出たって!」というクラフトビールブームに乗っていない方々にとっては、面白い商品ではないでしょうか?
もし、普段飲んでいる新ジャンル・発泡酒の味わいより、ホワイトベルグの味わいが面白いと思ったなら、「ヴァイツェン」や「ベルジャンホワイト」という種類のびーるを探してみてください。
たぶんとても幸せな体験ができると思いますよ?
ボクもベルジャンホワイト基準で対峙してしまったのもありますし、次回はライトテイストのびーるとして真夏の太陽の下で飲んでみたいと思います。
【公式ホームページ】
■ホワイトベルグ
■サッポロ
【追記】記事を上げてから改めてスタイルを調べてみました。
34.ベルジャンスタイル・ホワイト/ベルジャンスタイル・ウィート
ベルジャンスタイル・ホワイトエールは、製麦しない(麦芽にしない)小麦と大麦麦芽の両方を用いて仕込み、煮沸時にコリアンダーとオレンジピール(オレンジの皮)でスパイシーな風味づけを行う。色合いは、淡いゴールド。ボトルコンディションされる場合が多く、注いだときに白濁が見られる。ホップについては、ノーブル・タイブが使われ、苦味レベルはロー(低)からミディアム(中)の範囲。ホップ・フレーバーもローからミディアムの範囲にとどめる。ボディもライトないしはミディアム。ダイアセチル(バタースコッチのような風珠)があってはならない。フルーティーなエステル香についてもローからミディアムに抑える。ほのかな酸味があるのが望ましい。
初期比重(プラート度):1.044-1.050(11-12.5)
最終比重(プラート度):1.006-1.010(1.5-2.5)
アルコール度数:4.8-5.2% ABV
ビタネス・ユニット:12-25 IBU
色度数:2-4 SRM(4-8 EBC)
(「JCBA>ビアスタイル・ガイドライン030300」より。)
大筋は合ってる様な気もしちゃいますが、原材料が
発泡酒(麦芽(大麦麦芽・小麦麦芽)・ホップ・大麦・コリアンダーシード・オレンジピール)・スピリッツ(大麦)
(「公式>サッポロホワイトベルグ」より。)
とのことですし、新ジャンルの由縁である「スピリッツ(大麦)」あたりがいろいろと影響してるかもですね。
スタイルにこだわりすぎるのもどうかって話もありますのでこの辺でやめますが、新ジャンルではなく、ビールとして作っていたらどうなっていたんでしょうか。
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